
2025年の花粉量と飛散時期
飛散量は広い範囲で例年より多い傾向で例年並みの時期に飛散開始
日本気象協会の発表によると、2025年春の花粉飛散量は、例年(過去10年の平均)に比べると、九州から北海道にかけてのほとんどの地域で多く、四国・中国・近畿は非常に多い所もあり、東北北部は例年より少ない見込みです。スギ花粉の飛散開始時期は例年並みの時期に飛散が始まる予想です。


花粉飛散傾向(前シーズン比)
2025年春の花粉飛散量は、前シーズン(2024年)と比べると、九州から近畿と、東北南部は非常に多く、北陸と関東甲信も多くなる見込みです。特に九州から近畿と、東北南部などでは2024年に比べて大幅に増える予想です。東海は前シーズン並み、東北北部と北海道は少ないでしょう。
2025年の花粉の飛散時期
東京都では例年より早く飛散開始
スギ花粉シーズンは、例年並みの時期にスタートする予想でしたが、東海と関東の一部では飛散が開始してます。2月中旬には関東以西の広い範囲で、北陸と東北南部は2月下旬、東北北部は3月上旬から中旬にスギ花粉シーズンがスタートする見込みです。
スギの雄花は、初冬の冷え込みが厳しいと休眠打破が順調に進み、休眠から目覚めた後は、暖かいほど開花が早くなる傾向があります。今シーズンの冬は、12月はじめは暖かかった地域でも冷え込む日が続くようになり、この先2月にかけて気温はほぼ平年並みに推移する見通しです。スギの雄花の休眠打破はおおむね順調に進み、休眠から目覚めた後は、寒さの和らぐ日が現れると順調に開花する予想です。このため、九州から東北では、スギ花粉は例年並みの2月上旬から3月中旬に飛散開始となる見通しです。
花粉の量は、夏場の天候に左右されます。
花粉の元となる植物の育成には、前年夏(6月~8月)の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散数が多くなるといわれています。
2024年の夏は猛暑となり、花芽の形成に好条件な「高温・多照」という気象条件が九州から北海道にかけて揃いました。一方、花粉の飛散量は、前年春の飛散量が少ないと増える傾向に、多いと減少する傾向があります。2024年春は花粉飛散量が抑えられた地域が多かったことから、2025年春は2024年に比べ飛散量が増加する地域が多いと考えられます。
これらのことから2025年春の花粉飛散量は、九州から北海道にかけてのほとんどの地域で例年に比べて多く、非常に多い地域もある予報が出ています。
スギ花粉は、飛散開始と認められる前からわずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予想される地域では、早めの花粉対策がおすすめです。